2. 「人間万事塞翁が馬」を実証した親友の話
は 私の座右の銘の一つです。
これは中国の故事の中の 人生訓の一つですが、人生の幸不幸は誰人にも予測できないものだと言う例えです。
内容を私なりに簡単に纏めてみました。
昔、塞翁(国境近くのとりでに住んでいた翁)の馬が 隣国に逃げてしまい、周囲の人たちは翁を気の毒に思いました。暫くすると、逃げた馬は他の名馬を連れて帰ってきます。翁の息子はその名馬に乗って落馬してしまい、運悪く骨を折ってしまいます。しかしそのおかげで隣国との戦乱の際に兵役をまぬがれて、息子は無事であった。
如何でしたか? どなたも経験があると思います。
※この写真はブロッグの隙間から必死に咲くボケの花。凄い生命力です。
私の親友にも、実証者がおりますのでちょっとご紹介いたします。
彼女(親友)は今から30年前に胃がんになりました。当時は「癌は死に直結する病気」として恐れられていましたので、罹患した事を私以外の周囲にはひた隠しにしていました。
不安の中、毎日泣いて暮らしていたとの事でしたが、ある日、公民館で川柳のカルチャーの募集に目が留まりました。学生の時はどちらかというと文系は苦手な彼女でしたが、気を紛らすためにもと、思い切って入会したそうです。
ですが、胃を全適したため、食事制限や体力が著しく落ちた事で休み休みの生活。そんな心身ともの苦しさが続く中、生来負けず嫌いの彼女は、無我夢中で川柳の参考書を読み、公募があれば進んで投句した結果、メキメキと頭角を現し、今では○○県のみならず、○○地方でも屈指の川柳の名人になりました。ローカルテレビにも出演したそうです。
メールアドレスにも ikigai ○○@ とあるほど、彼女は過去の自分から見事に蘇生したのです。私が帰郷するたびに、二人でランチをするのですが「今の貴女はとても輝いている。もう選者にもなれるならお教室でも開いたら? 昔は、「こんな病気になって、私はなんて不幸なの…。」とあんなに嘆いていたのに、今なら病気に感謝よね。」と話すと、「そうね。川柳なしの人生なんてあり得ないと思うのよ。今が一番幸せだわ」とチャーミングな笑顔で大きく頷く彼女は、私の誇りでもあるのです。
病気に勝った証であり、塞翁が馬の実証者だと感じています。
私の人生にも悲喜交々ありましたが、何が不幸で何が幸福なのかは後になってみないと分からないものですね。
大切な事は、どんな時にも諦めず希望を持って精一杯生き切る事の様に感じております。闇の中にも必ず光はある事を信じて…。
最後までお付き合いくださり、ありがとうございました。